国際バカロレア(IB)資格とはInternational Baccalaureate
国際バカロレア(IB)とは
- インターナショナルスクールの卒業生に、国際的に認められる大学入学資格を与え、大学進学へのルートを確保するとともに、学生の柔軟な知性の育成と,国際理解教育の促進に資することを目的として1968年に国際バカロレア機構が発足しました。
国際バカロレア機構は、スイスのジュネーブに本部を置き、認定校に対する共通カリキュラムの作成や国際バカロレア試験の実施及び国際バカロレア資格の授与などを行っています。
国際バカロレアには、3歳-19歳の子どもの年齢に応じて3つのプログラムがあります。
PYP (Primary Years Programme) |
初等教育 プログラム |
3歳-12歳 対象 |
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MYP (Middle Years Programme) |
中等教育 プログラム |
11歳-16歳 対象 |
DP (Diploma Programme |
ディプロマ資格 プログラム |
16歳-19歳 対象 |
3つのプログラムについて
初等教育課程(PYP)
PYP課程は、精神と身体の両方を発達させることを重視している6年間のプログラムです。カリキュラムは「何を学びたいか」「どうしたら一番よく学べるか」「どうしたら何を学んだかわかるのか」という3つの質問を中心に構成され、どのような言語でも受講可能となっています。
前期中等教育課程(MYP)
- MYP課程は、青少年にこれまでの学習と社会のつながりを学ばせるプログラム構成になっています。
最終学年には、自由な発想から自らの興味の持つ分野を調査しレポートを書き、そして場合によっては作品を創る個人プロジェクト(Personal Project)なども行われます。日本の自由研究の様なものですが、中には車のエンジンやパソコンのシステムを開発する生徒もいます。MYP課程の成績は、DP課程の受講科目選択にも影響し、あまり成績が芳しくない場合、DP課程で関連する科目が選択できない可能性もあります。
後期中等教育課程(DP)
DP課程は世界各国で認められている大学入学資格の最終試験がある、個々の国独自の教育制度に依存しない2年間の教育課程です。6つのグループの中から1科目ずつ、合計6科目選択します。「6. 芸術」は必須ではないため、芸術グループに興味のある科目がない場合、1-5グループの科目の中から一つ選ぶことが出来ます。
グループ1:言語と文学 |
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言語A:文学、言語A:言語と文化、文学と演劇 |
グループ2:言語習得 |
言語B、初級語学 |
グループ3:個人と社会 |
ビジネス、経済、地理、歴史、情報テクノロジーとグローバル社会、哲学、心理学等 |
グループ4:実験化学 |
生物、化学、デザインテクノロジー、物理、環境システム |
グループ5:数学とコンピューター科学 |
数学スタディーズ、数学SL、数学HL、コンピューター科学 |
グループ6:芸術 |
音楽、美術、ダンス、フィルム、演劇 |
Extended Essay(EE:課題論文)
生徒が学んでいる科目に関連した研究課題を決めて、自分で調査・研究を行い、学術論文にまとめる。
Theory of Knowledge(TOK:知識の理論)
学際的な観点から個々の学問分野の知識体系を吟味して、理性的な考え方と客観的精神を養う。さらに、言語・文化・伝統の多様性を認識し国際理解を深めて、偏見や偏狭な考え方をただし、論理的思考力を育成する。
Creativity/Action/Service(CAS:創造性・活動・奉仕)
教室を出て広い社会で経験を積み、いろいろな人と共同作業することにより協調性、思いやり、実践の大切さを学ぶ。
大学のIB認定
日本大学のIB資格認定
国際バカロレア(IB)資格を有する者で18歳に達した者に対しては、日本の大学への入学資格が認められています。大学に入学するためには、もちろん、大学入学志願者が個々の大学の入学者選抜に合格し、当該選抜を経た者に入学が許可されます。入試概要は各大学により異なりますが、AO 入試や特別入試、帰国子女枠等の一環として、IB スコアが考慮される場合が多いようです。IB資格の他に、面接や小論文を課される場合もありますので、各大学の入試概要をご確認下さい。オーストラリア大学のIB資格認定
- 国際バカロレア資格を持っていれば、大学のファウンデーションなどの準備コースを経由しなくても、直接大学入学を目指すことができます。
IB資格を受け入れている主な大学は以下の通りです。
- クイーンズランド大学
- 西オーストラリア大学
- ウーロンゴン大学
国際バカロレア認定校
国際バカロレアに認定されている学校数は、世界147か国において約3,791校に上ります(2014年6月現在)。3つのプログラムは、全て導入することも、どれか1つのみ導入することも可能で、どのプログラムを導入するかは、学校により異なります。そのうち、日本における認定校の数は27校あります。詳しくは、文部科学省HPをご覧ください。大学・カレッジについてはこちらもチェック