オーストラリアで大学留学Universities in Australia
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オーストラリアの大学について
- オーストラリアは国をあげて海外からの留学生受け入れやサポートの体制を整えており、世界中から多くの留学生が訪れています。
大学の質は世界トップレベルで、国内の大学が40程度にもかかわらず、世界大学ランキングの100以内に毎年5~8校がランクインしています。特にGroup 8と呼ばれる8大学は、医学部や科学技術に関する分野で知られている名門です。
大学の評価が高い理由としては、大学卒業後の国際的な展望や収入に直結する実践的なスキルが学べることがあげられます。また、教育機関が州と連邦政府によって管理されており、AQF(Australia Qualification Framework)という基準で資格・学位や授業内容が設定されていることも高評価の一因です。そして、この学習内容の質や教育基準のスタンダードの高さは留学生に対しても保障されています。
大学の授業の様子や学生の生活はこちらをチェック
Group 8(G8)とは?
以下の8大学のことを言います。- University of New South Wales
(ニューサウスウェールズ大学) - University of Sydney
(シドニー大学) - University of Queensland
(クイーンズランド大学) - Australian National University
(オーストラリア国立大学) - University of Melbourne
(メルボルン大学) - University of Western Australia
(西オーストラリア大学) - University of Adelaide
(アデレード大学) - Monash University
(モナシュ大学)
オーストラリアの大学のメリット
入試がない大学が多い
オーストラリアの大学に進学するには、英語力の証明と日本の高校の成績証明書が必要ですが、基本的に入試はありません。そのため、日本の大学と比べると比較的入学しやすいと言えます。もし、英語力が足りない場合は私立や大学付属の語学学校で勉強してから進学することも可能です。語学学校に関しては語学学校一覧をご覧ください。
経験やスキルを重視し、国際社会に対応できるコースが多数
オーストラリアの大学では実践的な内容が重視されます。また、世界最高水準の大学で学ぶことで、国際社会で十分に活躍できるスキルや姿勢も身につきます。世界各国の留学生と交流できる
オーストラリアが留学生の受け入れに積極的であることは世界的に有名です。また、治安の良さや温暖な気候といった留学に適した環境も影響し、世界中から留学生が集まっています。学士を3年で卒業できる
日本の大学が4年に対し、オーストラリアの学士課程は3年です。日本の大学の1年次にあたる基礎科目や教養科目、大学で学ぶスキルを勉強するにはファウンデーションコースを受講する必要があります。アメリカやイギリスの大学と比較すると学費が安い
大学へ行く際に取得する学生ビザでは週20時間の就労も認められていますので、この点からも留学費を節約できます。オーストラリアの大学のデメリット
日本の国立大よりも学費が高い
オーストラリアのほとんどの大学は国立ですが、学費は日本の国立大の平均授業料約50万円(年間)に対して最低でも約200万円と高くなります。しかしら、メリットでも挙げたようにアメリカやイギリスの大学よりは抑えられる傾向にあります。大学の費用
授業料はコースや大学によって大幅に異なります。一般的には、レベルが高い大学であるほど授業料が高くなります。下の表は、大学進学後の学士課程(バチェラープログラム)で発生する1年間の料金の目安です。授業料 | 20,000~35,000ドル (約200~300万円) |
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教材費 | 1,000~1,200ドル (約8~10万円) |
海外留学保険 (OSHC) |
400~500ドル (約3.5~4万円) |
滞在費 | 15,000~18,000ドル (約130~150万円) |
オーストラリアの大学への進学方法(パスウェイ)
- オーストラリアの高校から進学
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Year12(高校3年次相当)の学生は、各州が採用している統一テストを受けます。テストの結果によって、入学可能な大学が決まります。この場合、大学進学時に高校を卒業していることと、進学を希望する各大学の入学条件の英語レベル(通常IELTS6.5以上)を満たしていることが入学条件となります。
- 直接進学
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進学を希望する各大学の入学条件を満たしている場合に限り、直接入学が可能です。詳しくは入学条件の項目をご参照ください。
- ファウンデーションコースからの進学
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進学を希望する各大学が開講しているファウンデーションコースの修了によって、大学の入学を許可されます。ファウンデーションコースについて詳しくはこちらのリンク先をご参照ください。
ファウンデーションコースについて
- 専門学校からの編入進学
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ディプロマ以上の修了によって、TAFE等の専門学校からの編入を許可している大学も多くあります。また、TAFEと提携している大学はTAFEで取得した単位の移行を大学で認めている為、通常より早くバチェラープログラムを修了することが可能です。
大学にもよりますが、この経路からの進学を希望の際は、授業料などのトータルの費用も安く済ませることが可能です。
学期制と入学時期
オーストラリアの大学は、二学期制で一学期が約4か月間です。入学はターム1(一学期)、もしくはターム2(二学期)が始まる時期に可能です。ターム3(三学期)の入学も可能な場合がありますが、その時期は夏休みのため、開講しているクラスが少ないです。 ターム3はサマーセッションやサマータームなどと呼ばれ、通常の倍の速さでクラスを進めていきます。夏休みを返上してプログラムを早く修了したい学生や、単位を補うために利用する学生がいます。Term | 期間 |
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Term 1 (前半) |
3月上旬~4月中旬 |
中休み(約2週間) | |
Term 1 (後半) |
5月上旬~6月下旬 |
冬休み(約1週間) | |
Term 2 (前半) |
8月上旬~9月中旬 |
中休み(約2週間) | |
Term 2 (後半) |
10月上旬~11月下旬 |
夏休み(約3カ月) または Term3(希望者のみ。約2か月) |
入学条件と合格判定
大学の入学条件
留学生に対する大学入学の条件は英語レベルと学歴の主に2種類あります。英語レベル
IELTS オーバーオール6.5以上 (通常全てのスキルで6.0以上)最終学歴(成績)
以下の内いづれか一つ- ファウンデーションコースの修了
- 関連するコースのディプロマの修了
- 1年以上のバチェラーの修了
合格判定
合格には、正式合格の「Unconditional Offer」と、条件付き合格「Conditional Offer」があります。英語レベルと成績が条件を満たしている場合は正式合格、英語レベルのみ満たしていない場合は条件付き合格となります。
出願の際の必要書類
以下の書類は、Original(原本)またはCertified copy(謄本)を提出しなければなりません。修了証明書や成績証明書等は最終学歴の各学校で作成してもらえます。アプリケーションフォーム /Application form |
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各大学のHPからダウンロードが可能です。 留学生向けの願書をダウンロードするようにしましょう。 |
最終学歴の修了証明書 /Certificate of Completion |
英文の修了証明書が必要です。 |
最終学歴の成績証明書 /Transcript |
英文の成績証明書が必要です。 入学基準を満たしているかどうかの判断材料となります。 |
IELTS等の英語力の証明 /English proficiency test result |
Academicでのスコアのみが受付対象です。 ※IELTSとは? ※IELTSスコア換算表 |
大学入学・ビザ申請の流れ
必要書類集め
入学条件を現在、または大学入学日前までにクリアしている場合は、入学願書を申請するために必要な書類を用意しましょう。手続きにはパスポートが必要になるので、準備の初期段階で入手しておきましょう。
※詳細は必要書類を参照
アプリケーションフォーム(入学願書)の提出
アプリケーションフォームの記入後、フォームと必要書類を希望する大学へ提出します。アプリケーションフォーム受理、入学金・授業料の支払
- アプリケーションフォームが受理されると、志願者が入学基準を満たしているかどうかの確認が行われます。その過程において追加の書類の提出を求められる場合もあります。
- 入学基準を満たしていると判断された場合、通常入学後の最初のターム(学期)の授業料の支払いを命じられます。
学生ビザ申請
- 学生ビザを申請、受理された後、必要に応じて健康診断を受けなくてはいけません。 通常過去1年の間に健康診断を受けていない場合は、再度受ける必要があります。
- 学生はOSHCと呼ばれる保険の加入が義務付けられています。支払を済ませていない場合は、学生ビザ申請後に支払い証明の為にレシートなどの提出を求められることもあります。
学生ビザについて
学生ビザ取得
ビザ取得の為の書類を全てそろえている場合(OSHCの加入や健康診断をすでにすませている場合)、ビザ申請後から取得まで、通常2~3営業日以内にビザがおります。卒業後の進路と卒業ビザ
大学卒業後は、日本に帰国し就職する方、現地で就職する方とさまざまです。現地でそのまま就職する場合は、卒業後の就労ビザ(Temporary Graduate Visa)、いわゆる卒業ビザで働くことができます。就職先を探すのは大変ですが、大学在籍中にしていたインターンシップ先やバイト先からサポートを受け、そのまま仕事をするケースなど、さまざまな就職方法があります。
現地で就職後は就労期間で経験を積み、ビジネスビザのスポンサーを探してオーストラリア永住を目指すケースもあります。
よくある質問
- パートタイムでの就学は可能ですか?
- パートタイムでの就学は残念ながら出来ません。学生ビザを保持する条件として、フルタイムでの就学が定められています。
- 授業の構成ってどうなってるの?
- オーストラリアの大学では、通常一つの科目に対し、チュートリアルと呼ばれる少人数クラスの授業と、レクチャーと呼ばれる講義によって構成されています。レクチャーで学んだ内容を、さらにチュートリアルで問題を解いたりなどして、理解を深めていきます。
フルタイムで就学する場合、通常、1タームにつき4科目学ばなければならないため、1週間にトータルで8クラスの授業があることになります。
詳しくはオーストラリアの大学事情もご覧ください。 - 評価はどのように行われるの?
- 科目にもよりますが、アサイメント(課題)、授業態度・意欲、プレゼンテーション、テストなどが評価の対象となります。テスト自体が存在せず、レポート提出などによる評価が主となる科目もあります。
全ての科目で最終的に合格か不合格で評価されます。合格も、評価が高い順に
- High Distinction(HD)
- Distinction(D)
- Credit(Cr)
- Pass(P)
不合格はFailのみです。
詳しくはオーストラリアの大学事情もご覧ください。 - どの大学を卒業したかによって現地での就職が有利になったりしますか?
- オーストラリアでは、日本のような新卒採用の制度や、一括採用した後にそれぞれの部署への配属を行ったりしません。特定のポジションが空いた際など、必要に応じて随時採用を行っています。
仕事を探す際にまず求められるのはそのポジションに見合った経験とスキルです。しかし、それなりのポジションを目指すのであれば、学歴は必ずといって言いほど必要になってきます。
オーストラリアで就職を考えているのであれば、大学を選ぶ際は、オーストラリアは実力主義社会でありながら、同時に日本よりも学歴重視な面もある社会であることを覚えておきましょう。 - 大学進学の際の入学条件は何?
- 入学条件は各大学によってことなります。主に、定められた英語レベルと最終学歴の項目を満たしていることが条件となっています。